えむ

小児患者さんにおける在宅酸素療法の特徴について教えてください。

守屋さん

大人とは異なる点がいくつかあります。

まず、小児の場合、肺や気道が未熟な新生児や特定の先天性疾患を持つお子様も対象となります。
こういったお子様においては成人患者よりも慎重な酸素管理が必要です。

設置を行う上で注意されていることはありますか?

医師からの処方流量を遵守して酸素吸入をして頂くことや、火気厳禁ということはもちろんですが、
安全に使っていただくためには機器を設置する場所が大変重要になります。

遊ぶ場所、ご飯を食べる場所、寝る場所など、細かく生活の状況を確認しています。

生活をイメージして設置してるんですね。

その通りです。
小さいお子様は酸素をつけていることを自覚せずに家の中を動き回ってしまいます。
導線を確認して適切な長さの延長チューブを利用することも重要です。
チューブが長すぎると、ほかのご家族がチューブに引っ掛かり転倒するなどのリスクになりかねません。

それは大変ですね・・・
機器は1台しかないんですもんね。

医療機関と在宅医療事業者の契約内容によりますが、機器は1つのご家庭でに1台しか置けません。
家族構成や生活スタイルから、そのお宅の日常生活を医療機関とともに想像して、
リスクとなることや不便と感じることがなるべくないように心がけています。

他にも気をつけていることはありますか?

直感的な操作が可能なユーザビリティや、ご本人やご兄弟等が機器を誤って操作し意図しない設定変更を防止するための
チャイルドロック機能も必要に応じて医療機関へ提案します。

なるほど。

また小児患者のご家族は在宅生活をしていくために育児にプラスして、
医療的ケアを自身が行うための訓練やさまざまな教育を短期間で詰め込んで帰ってこられます。
そこにさらに在宅酸素療法が大きな負担とならないように、
装置の取り扱いや緊急時の対応等についてのわかりやすい説明を心がけています。

資料提供 フクダライフテック(株)