鼻腔内・口腔内吸引

はじめに

吸引とは、呼吸を楽にするために気道に貯留した分泌物を除去して気道を開通させることです。

適応

自力で排痰ができない場合に適応になります。普段より呼吸数が多くて苦しそうな呼吸をしている時やむせた時に施行します。

手技

物品:

1吸引機 2吸引カテーテル 3水道水 4アルコール綿やウェットティッシュ
5アルコール(手指衛生) 6聴診器 7手袋



①手際よく実施する為に吸引のセットを確認する。

②呼吸状態を確認する。呼吸音を聴診器できく。

③子どもに説明をしてから吸引を開始する。

④吸引圧100~180mmHg、13~20kPaを確認する。吸引カテーテルに水を通す。

⑤鼻から耳までの距離を測ってその長さまで圧をかけずにカテーテルを鼻腔内に入れる。

⑥挿入したら少し下向きにし進める。5-10秒間、吸引をかける。

⑦もう片方の鼻腔でも同様に行う。

⑧鼻腔が終わったら口腔内でも同様に行うが、口腔内に移るまえにカテ内に水道水を通してアルコール綿で一度きれいにする。

⑨終わった後は必ず子供をほめてあげる、励ます。

日々の観察

  • 分泌物の性状:緑色や黄色の時は呼吸器感染症の可能性があります。
  • 分泌物の量:感染症の時に多くなる事があります。

補足、Q&A、コラム

・出血したら?
中止して次回以降は挿入長を短くする。出血が止まらない場合は病院に相談しましょう。


・児がカテーテルを噛んだときは?
子どもに声をかけて口が開くのを待ちましょう。